【3,防水層の概要、防水調査要旨】
『防水層の概要』
防水層補修歴 屋上 無 ※修繕歴あり
防水層の種別 屋上 露出アスファルト防水
防水層の仕上げ 屋上 砂付アスファルト シルバー仕上げ
『防水調査要旨』
本調査は、当該建物に於ける屋上防水(アスファルト防水シルバー仕上げ)の現状をチェックし、既存防水層仕上げ材の劣化状況及ぴ防水としての機能判定と、改修工事の工法、仕様書策定並びに記録作成と保存の為に行った。
調査は、平成10年12月11日に現地にて、目視・指触・打診等の方法にて行った。
(1) 防水層の劣化要因
建物の中で防水層は屋根と共に常にもっとも過酷な条件下に置かれている。
即ち、次のような要因によって防水層ほ大きな影響を受け、徐々に劣化していく。
・直射日光や温度変化等の影響による気象要因
・下地や保護層の挙動等の影響による外的機械的要因
・紫外線・オゾン及ぴ排気ガス等の影響による化学的要因
・メンテナンスの実施有無による人的要因
(2)防水材料の特徴
・屋Lアスファルト防水の特徴
アスファルトル―フイング(定形材料)とアスファルトコンバウンド(不定形材料)とを交互に積層して防水層を形成する現在最も信頼性の高い防水材の―つである。
その特徴として
1)2層以上貼り重ねるので下地の動きに追従し、破断しにくい。
2)積層しているので、表層防水材の劣化が即漏水につながる可能性は、他の防水材と比較すると低い。3)不定形材料(コンパウンド)を使用するので水密性が高い。
(3)劣化状況
・アスファルト防水シルバ一仕上げ
当該建物屋上は、アスファルト防水シルバー仕上げの非歩行用となっている。
防水層の劣化状況は、全体的に防水層表面が脆弱しており、保護の砂付表面も飛散・減耗している。劣化進行が進んでいる箇所は、砂付ルーフィングが収縮・膨張し、ふくれが発生し、防水層を劣化進行させている・その為、雨水の水道後・水溜まり後も見られ、保護塗料の摩耗劣化も早めている。
また、立上り部全体にもふくれが点在している。ふくれは、収縮・膨張を繰り返すことによって防水層を破断させ、漏水発生の恐れがあり、防水層劣化を早める現象のため何らかの対応が至急必要である。
全体に端末のシ―ル材が硬化劣化している。