House Type Ac


[ Prev ] Page   [ Next ]

 

外観

House Type Ac のビューポイントをこれから1つずつご紹介します。
建築写真はまだ出来上がっていないので、スケッチを描いてみました。

まず外観は南西斜め45度で見上げた角度がベストだと思っています。
南壁面は庇と側壁がそれぞれ45度で合わさるので、見た目以上に施工は難しいのですが、それでも角は妥協せずにシャープに仕上げました。
思惑通り、影はピン角のきっちり先端から時間と共に伸びていきます。
このディテールに代表されるように、House Type Ac では光と影の効果を最大限に利用しています。
後に解説する内観でもそれは考慮されています。

それから、この家の最大のポイントであるベネチアンガラス(ムラノガラス)をあしらった西壁面は、昼と夕暮れ、そして夜とそれぞれ色が変わります。
また外から見る色と中から見る色も違います。
オープンハウス等で実際にご覧になった方なら解るでしょうが、「壁面に埋め込まれた宝石」と言っても良いぐらい美しく、近くでじっと見ていても飽きさせない魅力を持っているガラスです。

http://blog.livedoor.jp/renegadeblog/archives/50752516.html

リビングから西面を見る

House Type Ac のリビング、ダイニング、キッチンは2階にあります。
理由は2階から見えるロケーションがあまりにも素晴らしいからです。
設計はまずその土地を読むことから始まります。
その土地に立って、自然が、周りの環境が何を語りかけてくるかを感じ取ります。
そしてそこから生まれてくる動線や形、色などを頭の中で立体的に組み立てます。
次に、頭の中に出来た空間の中に自分が入って、そこで色んな生活パターンをイメージするのです。
この絵の位置からは螺旋階段を上ってくる家族の姿がイメージできます。
階段を上りきってこちらに歩いてくるときに、頭の上に灯るダウンライトが緩やかなカーブを描き、こちらに招き入れるのです。
来るときも出るときも、ムラノガラスは必ず視界に入ります。
そして立ち止まる位置によってムラノガラスの色や形が変化するのです。

http://blog.livedoor.jp/renegadeblog/archives/50754266.html

ムラノガラス

House Type Ac の最大の特徴はこのムラノガラスと言っても過言ではないでしょう。
ムラノガラスとはイタリアのムラノ島で生産されたベネチアンガラスで、1枚1枚職人による手作りです。
近くで見るとうねりや気泡がそのまま残っており、2つとして同じものが無い手作りのいい味が出ています。
色はダークブルーとライトブルーの組み合わせで、ガラス自体の厚みは10ミリあります。
屋外から見ると9枚。屋内から見ると2階に6枚見えます。
残りは洗面所に2枚、WCに1枚。WCの小さな空間はムラノガラスを通した光でブルーに染まって見えます。

2階の6枚は内壁に傾斜をつけたデザインにしました。
時間によって影の位置が変わり、立体感が違って見えます。
また、ダークブラウンのフローリングに写りこんで、2倍のブルー模様に見えるところが面白いと思っています。
ムラノガラスの前の面台に、一輪挿しや小物を置いてもお洒落な空間になるでしょうね。

http://blog.livedoor.jp/renegadeblog/archives/50755803.html

フスマ

ホールからIFリビングを見たところです。
何種類かデザインしましたが、最終的にこれに決定しました。
普段は半分だけ開けているので気がつきにくいですが、閉じると計算された放射状の線でひとつのデザインが出来上がります。

そして1/4の円弧を描く壁と、リビングへと降りる3段のステップが、絶妙な造形を生み出しています。
フスマ紙は和紙の風合いですが、樹脂製なのでお子さんが触っても破れることはありません。
手前の明かりを消して、フスマの向こうだけ照明をつると幾何学的な影が生まれ、これもまた光と影のマジックと言えます。

http://blog.livedoor.jp/renegadeblog/archives/50757488.html

ライティング

House Type Acにはライティングポイントがいくつかあります。
基本的に蛍光灯は一つも使用していません。
蛍光灯は人間味を奪い、白熱灯は愛やぬくもりをもたらします。
蛍光灯の電磁波は白熱灯よりもかなり強く、人体細胞をゆるめてしまい、思考能力そのものを奪ってしまいます。
光と影のコントラストは右脳の発達を助け、人間性や精神性、意識を高めます。
目に悪いものは何であれ、脳に悪影響を及ぼします。
ライティング効果をセンス良く生かすことにより、何でもない柱や壁がぐっと魅力的に見えてきますので、インテリアを考える上での重要度もかなり高いと言えるでしょう。

http://blog.livedoor.jp/renegadeblog/archives/50758372.html

夕景

夕暮れになり西日が当たると、白い建物がオレンジ色に染まります。
ブルーのムラノガラスは時間帯によってはシルバーに見えたりします。
これは’予想外’でした。
2Fリビングからは、太陽が少しずつ少しずつ丘の向こうに落ちていくのが見えます。
夕日が落ちていく様が見られるロケーションなんて、住宅地でそうそうあるものではありません。

夕日を眺めながらバーボンを一杯。

オープンハウスを終えてホッと一息ついていたとき、そんなシチュエーションを想像してたら羨ましくなってしまいました(笑)

http://blog.livedoor.jp/renegadeblog/archives/50760021.html

風水住宅

大脳皮質という「ものを考え、創り出す」という創造的脳を活性化させる為には、中脳が刺激を受けていないとうまくいきません。
中脳の機能である神経回路を整備発達させることで、我々の知能は高められます。
中脳を刺激するには、住環境の中に動きがあることが重要です。
バリアフリーはお年寄りや足の悪い人には必要かもしれませんが、若くて健康なうちからバリアフリーで家を造ってしまうと中脳の働きを悪くします。
中脳の働きを高める動きのある住宅と言うのは、例えば、

・廊下に秩序良く絵が流れるようにかかっている。
・床のフローリングが斜め張りしてある。
・壁を照らす照明がランダムにある。
・動線は単調ではなく住居内を移動するのが刺激的である。
・スキップフロアーで住居の中に少しの段差を作る。
・室内を目が順に動きを追っていくような色彩やインテリア。

などがあります。
House Type Acでもこの中のいくつかを考慮しています。
オープンハウスの時に、玄関入ってすぐに斜め張りのフローリングに気がつかれ、ハッとしたと仰っておられたお客様がみえました。
こういった中脳に刺激を与えることによるハッとした「気づき」のシステムは、発明・ 発見と同様のシステムで起こります。
だからこのシステムにしたがって住宅を造ることで、そこに住む人の可能性を高めることができます。

http://blog.livedoor.jp/renegadeblog/archives/50762398.html

プレイルームから見上げる

この角度からのカットは、設計初期から色々とイメージを膨らませていました。
いくつものブロックが左右から覆いかぶさり、その一番奥にムラノガラスのブルーが見えるようにしました。
視点は1Fの一段下がったところにあるプレイルームです。
お母さんとお子さんが下で遊んでいて、見上げるとお父さんが2階のリビングで微笑んでいる。
そんな光景をイメージしています。
COLORについては色々提案した結果、最終的にホワイトで決まりました。
工夫を凝らした照明もいくつか視界に入って来ます。
プレイルームを仕切りたいときは、フスマを閉じればデザインされた壁面が現れます。
ほぼ思い通りの空間が出来上がったと思います。

http://blog.livedoor.jp/renegadeblog/archives/50763722.html

ビデオは以下をクリック ↓


[ Prev ] Page   [ Next ]

Return to Photo Gallery Index